学長のあいさつ

学長

 本学は、2022年には創立70周年を迎えます。その根本は創始560年ともなる伝統文化の歴史を持つ「華道家元 池坊」に由来し、「和と美」の建学の精神のもと「華道」を教学の基盤に置き、他に類を見ない教育・研究を展開している、京都にふさわしい大学です。
 日本文化の精神の根幹を理解し、調和的・美的情操を育みながら、社会で創造的に活躍するための専門的知識・技能や表現力を修得し、学生一人一人が現代を生き抜く社会人力を身に付け、誇りと生きがいを持った夢の達成をめざします。

 今日、地球的規模で多くの事象や物事が連動し影響し合う時代にあって、一方では民族や国家間の対立も激しく、風俗・習慣・宗教や文化の多様性が、その輝きを持って有効に共生できず、自分たちの「正義」を主張して争う事態も生まれています。
 さらには飢餓・貧困、医療や教育の偏差、環境破壊や気候変動が引き起こされ、人類の営み自体が地球全体に重大な歪みを生み、ついに2015年に国際連合が、持続可能でより良い世界を目指すための国際的な行動目標(SDGs)を設定するに至りました。しかし新型コロナ感染症も人間によって地球的規模に拡大されました。

 多くの生物の連鎖のもとに人類が活かされていることを理解し、勝ち負けや排除の行動ではなく、多様な価値観の「美しさ」を認め合い、「和」の精神で調和していくことの哲理の「こころ」、いわば「生命を尊び、生きることのすべてを想う力」を本学で学ぶことができます。これこそが今地球に大切な精神であり、世界に誇る日本の伝統的「生活文化」・「日本的文明」であって、本学のカリキュラムにこの精神が活かされています。

 本学には、必修の「いけばな」を基盤として、7つの分野の学びがあり、教養・専門科目を通した知識・技能と表現力や創造力の修得によって、社会人として夢を実現する具体的能力と、現代社会での人生設計力が身に付くこととなります。新型コロナの中でも対面型授業を追求してきた本学で、仲間と学ぶ大学生活の素晴らしさを味わいつつ、実習・インターンシップや京都伝統行事参加などの社会連携活動、また国際体験の経験で、一段と成長し、自分の夢を現実のものとする力量を修得できる大学です。
 「生きる心」と「生きる力」を集中的に学ぶ2年間を全教職員が責任をもってサポートし、学生の夢の実現をめざしていきます。

池坊短期大学 学長 高杉巴彦