シンポジウム「アートをプロデュースする」が開催されました。

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2月12日午後4時より、こころホールにおいて、シンポジウム「アートをプロデュースする」を開催しました。これは、昨年度に引き続き、同志社大学文化社会資本研究会と池坊短期大学 文化芸術学科 京都文化コースとの共催で実施したものです。
このシンポジウムの第一部では、文化発展においてアートプロデューサーが果たすべき役割と、アーティストとプロデューサーとの望ましい関係について議論を深め、直面する課題と必要と考えられる政策的対応について検討しました。第二部では、プロデュース事例の紹介として、パネラーのイアン・スミスがプロデュースしたミニコンサートを開催しました。
 

第1部 16:00-17:30  パネルディスカッション

パネリストの発言要旨
イアン・スミス(音楽プロデューサー、 作曲家、ピアニスト)
 アート創造における国際的コラボレーションの重要性は、グローバル経済の進展と共に高まってきている。国際的コラボレーションでは、どのような資源が重要となるのかについて、Japanese Jazz創造の経験を基に語った。

森裕一(Mori Yu Gallery代表)
 国際的に活躍する画家である黒田アキをプロデュースした森ギャラリーの森裕一氏が、アートとマーケットとの関係について説明。黒田アキは、「企業からのインテリア受注でも、デザイナーではなく、アーティストとして作品を創造する」というスタンスを崩さない事により、真に高い創造性あるインテリアを創りあげた。

加藤種男(アサヒビール芸術文化 財団事務局長、横浜市芸術文化財団専務 理事)
 「コミュニティがアートを創り、アートがコミュニティを創る」というアートの基本を語り、卓越した芸術の創造性とコミュニティが生み出す芸術の創造性との本質的同一性を主張した。

河島伸子(同志社大学教授)
 ヨーロッパの文化政策が、卓越した芸術の保護育成ということを主眼とした時代から、コミュニティ機能を高める芸術・文化の育成を主眼とした時代へ移りつつある中で、日本の文化政策も政策目標と手段の再検討が必要となっていると語る。

コーディネイター : 八木 匡(同志社大学教授)

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第2部 18:00-19:00 イアン・スミスプロデュースによるコンサート

第1部のパネルディスカッションを受けて、イアン・スミスと絲管打座とのコラボレーションで、イアンの作品を中心にしたプログラムを組みました。イアン・スミスと絲管打座は10年来の交流があり、2枚のCDを制作していますが、その制作過程のエピソードや作品の制作意図などを説明しながら、コンサートをすすめました。

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コーディネイター : 臼井喜法(池坊短期大学教授)